J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は曇り。蒸し暑さは変わらず台風は日曜日に
東京地方に最接近するようです。大きな災害がない事を祈っております。
昨夜市場関係の方と会合をする機会を持ったのですが、日銀の植田総裁の手腕が素晴らしいいとの評価が多いようです。先週日銀はYCCの誘導金利幅を1%に上げましたが、徐々に金利の上昇を容認する姿勢を見せています。急激に金利が上昇するようだとオペレーションを
して無尽蔵に国債を買い入れる姿勢を取っているそうです。10年債の金利が上がりにくい疑問が解けました。丁寧なオペレーションで相場の動きを制御しています。ケインズは「神の手」と呼んだ市場は日本では日銀の手に移ったようです。植田総裁の手腕素晴らしい。
本日の不動産関連のトピックは「東京の建築費、最高水準、マンションなど7月6%超上昇」とあります。資材価格や人件費の高騰が起因しているようです。「ゼネコンの請求する鉄鉄筋組立などの請求工事費は前年の15%程度上昇している。」と関係者「秋にかけ工事関連の人材獲得競争が激化すれば工事費用は上昇する可能性がある」とも言われています。
建設業では残業規制が厳格化される所謂「建設業の2024年問題」があります。人材獲得が難しい環境下時間外労働に上限規制を掛ける働き方改革関連法案の遵守の猶予を5年間受けていました。その期限が今年であり、来年からは厳しく労働時間が管理されます。職人さんたちは1日の日当での契約が主であり同時に期日の中での成果を求められます。時間給という概念がない事と仕事を取らないと生活が厳しい環境が労働時間の長時間化を生んでいると言われています。時間給が実態に合っているとは思いませんが、職人さんの賃金が成り手を
減少している事実もあります。職人さんへの給与の上昇はそのまま物件価格の上昇に変わりやすい環境です。そう考えると政府は法整備でもインフレが起きやすい状況を作っているともいえます。30年デフレ下で賃金は職人さんだけでなく日本人全体抑えられてきました。
大きなパラダイムシフトは考えられない物価の上昇をもたらすかもしれませんね。賃金の上昇がインフレ率を上回り人々が潤うような環境はまだ神の手に委ねるしかないのかもしれません。そこまで日銀様は手出しできないような気がします。
新しい感覚で事業を考えなければなりませんね。そんなこともこの夏休み考えていきたいと思います。良い夏休みを。
2023年8月11日
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