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排出権取引東証に10月上場。30年超の道のりと携わった方の人生。

J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は曇り。夕方から雨の予報。ムシムシする梅雨特有の天気になってきました。報道によると4年ぶりに「エルニーニョ現象」が観測されたとの事で夏の暑さが予測されます。

東証が「排出権取引」の常時市場を開場すると言います。今週矢継ぎ早に報道されてきました当初SBI主導の市場が発表されたのですが東証の参加により大きな市場規模になると思います。報道では2023年10月開始予定で年10億円程度の取引を予想しています。

排出権取引は1995年頃より注目されました。1997年にはCOP3が京都で開かれいわゆる「京都議定書」で将来のCo2の削減計画が採択されます。その波を受け市場では電力取引などのエネルギー取引と共に市場取引されていましたが、コンサルタント的な要素が強く市場商品としてはマッチしませんでした。電力市場などはその後「エンロンショック」「ITバブル崩壊」の市場環境の変化で資金が集まらず市場熱が鎮火していきます。中国市場が大きく伸びていく時代、中国は世界最大のCo2排出国となり世界は景気を取ったと言われていました。その後市場熱はクレジットデリバティブに流れ「サブプライムローン」に繋がります。2005年ごろクリントン政権での副大統領アルゴアが「不都合な真実」というスピーチをしてドキュメンタリー映画が公開された辺りから二酸化炭素の問題が浮き彫りになります。日本でも京都議定書の計画が守られない事で世論が盛り上がりましたが、2012年の東日本大震災で原発が止まり化石燃料での発電に頼らざるを得ない状況となり、Co2削減の実質的行動は抑制せざるを得ませんでした。それから11年世の中はSDGsにシフト化石燃料から電力へシフトが目覚ましくなり今回の市場開場となりました。私の知人が社会人人生のほとんどを「排出権取引」に携わってきました。彼の心中はいかに。ここまで30年超。

理念や情熱だけではどうにもならない不条理な世の中で個人の力ではどうにもならない事の方が多いです。苦労がこれから報われるかもしれない時に役職定年が近くなる、なんとも不都合な真実であります。イベントが一人の人生を振り回したよい事例ではないでしょうか。不動産も個人の方の人生を大きく動かします。その方々へ良い事ばかりでない情報や政策・法律なども伝えながら人生の大事なイベントを楽しく作っていきたいそのお手伝いをしていかなければならないと感じています。一生を掛ける仕事だと感じています。

因みに2019年にCop会議は43回を迎えたそうです。

2023年6月10日



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